スタイル・エッジ技術ブログ

士業集客支援/コンサルティングのスタイル・エッジのエンジニアによるブログです。

YAMAHAのRTXにL2TP/IPsecを実装する1

はじめに

こんにちは! スタイル・エッジ システム事業部のKYTです。

このブログを書いているメンバは開発担当がほとんどなのですが、 私はそのなかでは数少ないインフラ担当です。

これまでネットワークエンジニアとして働いていたこともあり、 弊社システムと社内LANの ネットワーク・サーバ周りを主戦場としております。

ただ小さな会社ですので、 ネットワーク機器やサーバを触るにとどまらず、 phpstormを使ったコード改修など、 一般的なインフラエンジニアの領域からはみ出た仕事もしております。

自分的にはそこがおもしろいので、楽しくやらせて頂いている今日この頃です。

f:id:styleedge_tech:20190512090235j:plain

今回のテーマについて

さて、インフラ担当として何をテーマに書こうかと思ったのですが、 ネットワークの領域には他の皆さんは手を出さないとみて、 YAMAHAのRTXにおけるL2TP/IPsecの設定、 について書くことにしました。

弊社は士業のコンサルティング業をやっておりまして、 各事務所さんのIT環境のお世話もさせて頂いております。

今回は社内と各事務所さんで設定した、 VPN接続の知見から記事を書きたいと思います。

実装config

まず実装したconfigからVPNに関連する部分をご覧ください。

pp select 1
    ip pp nat descriptor 1

pp select anonymous
    pp bind tunnel1
    pp auth request mschap-v2
    pp auth username ID パスワード
    ip pp remote address pool 192.168.10.200
    ip pp mtu 1258
    pp enable anonymous

tunnel select 1
    tunnel encapsulation l2tp
    ipsec tunnel 1
     ipsec sa policy 1 1 esp aes-cbc sha-hmac
     ipsec ike keepalive use 1 off
     ipsec ike local address 1 192.168.10.1
     ipsec ike nat-traversal 1 on
     ipsec ike pre-shared-key 1 text 事前共有鍵
     ipsec ike remote address 1 any
    l2tp tunnel disconnect time off
    l2tp keepalive use on 10 3
    l2tp keepalive log on
    l2tp syslog on
    ip tunnel tcp mss limit auto
    tunnel enable 1

nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.10.1 esp
nat descriptor masquerade static 1 2 192.168.10.1 udp 500
nat descriptor masquerade static 1 3 192.168.10.1 udp 4500
ipsec transport 1 1 udp 1701

l2tp service on

解説

さて、これを解説するにあたり、今回だけで全部を解説するとなると ボリュームが大きくなってしまうので 今回はpp select anonymousの設定箇所に絞ってお話しします。

申し訳ありませんが、全部の解説はこのブログを追いかけてください(苦笑)。

※なお、nat descriptorについては下部の設定値の解説でまとめて扱います。

それでは設定に即して解説します。

pp select anonymous

特定の端末ではなく、 どこからでもユーザ名とパスワードでアクセスできる形で VPNを設定するときに使うものになります。

pp bind tunnel1

この設定に紐づくトンネルインタフェースを設定するものです。 これによりanonymousで認証を受けたユーザは 後に出てくるtunnel1の箇所で設定された設定に基づいて VPN通信を行うことになります。

pp auth request mschap-v2

ユーザとパスワードを認証するときに使用するやり方を指定するもので、 ここではmschap-v2を指定しています。

pp auth username

ここでユーザ名とパスワードを設定しています。

ip pp remote address pool 192.168.10.200

VPNで接続した際にリモート先で通信を するときのipアドレスを記述しています。

つまりこの設定のRTXに接続すると 192.168.10.200の端末として社内ネットワークにつながるということになります。

ip pp mtu 1258

L2TP/IPsecVPNを使用する際に付与されるヘッダを考慮して あらかじめ送るときのデータ大きさを1258byteより大きくならないように しましょうという設定です。

pp enable anonymous

そのまま意味で、上記の機能を有効にする設定です。

おわりに

pp select anonymousの解説だけにとどめましたが、 やはり、それなりのボリュームにやっぱりなってしまいました。 ブログは継続していきますので、最後まで読んでいただけると幸いです。

↓続編です techblog.styleedge.co.jp

最後に

スタイル・エッジ システム事業部では、一緒に働く仲間を募集しています。 もし興味を持っていただけましたら、ぜひ採用サイトものぞいてみてください!

株式会社スタイル・エッジLABO採用サイト