スタイル・エッジ技術ブログ

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AWS Summit Japan 2025セッションレポート(Project LINKS におけるデータ構造化ソリューションの最前線- 国土交通省における LLM による行政データの変革)

はじめに

こんにちは!スタイル・エッジでエンジニアをしている べぷおじ です!

AWS Summit 2025で「Project LINKS におけるデータ構造化ソリューションの最前線- 国土交通省における LLM による行政データの変革」というセッションに参加したので、内容や学びを記載していきます!


セッション概要

基本情報

  • セッションタイトル:Project LINKS におけるデータ構造化ソリューションの最前線- 国土交通省における LLM による行政データの変革
  • 登壇企業: 国土交通省 総合政策局 モビリティサービス推進課
  • 登壇者: 内山 裕弥 氏
  • セッション時間: 15:10~15:40

summitjapan.awslivestream.com

セッション選択理由

弊社のクライアントである士業や医療業界では、一部紙などの非構造データで情報を管理していることも多く、それらのデータ活用が課題となっています。

そのため、このセッションを通して、こういったデータの活用のヒントを見つけたいと思いました。


セッション内容と学び

セッションの詳細内容

※以下の内容は、AWS Summit 2025のセッション中の説明をもとに、筆者が理解した範囲でまとめたものです。正確な情報については、公式発表や登壇資料をご確認ください。

セッションで紹介されていた取り組みについて(※筆者理解による要約)

登壇者の方の説明によると、国土交通省では分野横断的なDXを進める取り組みとして「Project LINKS」というプロジェクトが推進されており、 これまで活用されてこなかった様々な情報を再整理・構造化して、ビジネス創出や政策立案に活かすことを目指しているとのことでした。

www.mlit.go.jp

データ活用における課題(セッション内容より)

OCRやRPAでは抽出が難しい非構造データに関して、以下のような課題があると紹介されていました

  • 様式がバラバラである
  • 一部手書きで補完されている
  • 紙で提出された資料をPDFで保管している
  • ハンコなども重要な情報になりうる

セッションで紹介されていた対応例

非構造データをAIで加工

非構造データをAIによって加工・構造化する事例として、以下のような技術が活用されていると説明がありました。

  • Amazon Bedrock API
    • 非構造データから特定情報を抽出し、構造化データに変換するために使用
  • Azure AI Vison API
    • PDF内の手書き情報などを取得するために利用
加工だけでなく、その後の分析まで一括で管理

さらに、これらのデータ変換後はEBPM(エビデンスに基づく政策立案)を支援するアプリケーションと連携し、分析まで一貫して行える体制を整えているとのことでした。

  • 活用事例(セッション中の紹介より)
    • 無人航空機の飛行計画情報や事故情報、人口集中区域などを組み合わせた、安全運航分析
    • 運輸・物流に関する各種統計データを組み合わせた業界分析
    • モーダルシフト(輸送手段の転換)に関連する複数統計の統合分析

印象に残った点

AIを利用したデータ抽出や構造化については、ハルシネーション等のリスクがあるのではないかと考えたのですが、プロンプトを変更した複数のLLMによって得られた回答を比較することによってリスクを低減しているとのことでした。

その分コスト負担は増えるものの、AIによってAIを検証するという方法は活用していきたいと思いました!

今後の取り組みへの活かし方

弊社で利用しているシステムについても紙をPDF化したものを登録している現状もあり、まだまだ活用しきれていないデータがあると感じています。

AIという選択肢が増えたことで、これらの非構造データの活用についても挑戦していきたいと感じました。


おまけ

セッション以外にも、会場には他にもたくさんの企業やAWSがブースを出しており、いろいろな体験ができました!

いくつか写真とともに紹介します。

会場にはたくさんの人が…!
きらびやかなステージ
参加企業のかわいいゆるきゃら
ブースでおみくじを引いたら大大吉だった


まとめ

Project Linksによる非構造データの構造化の事例は、今後弊社でデータ活用を進めていくうえで大きなヒントになると感じました。 文脈を読むことが得意なAIを活用することで、今まで活用をあきらめざるを得なかったデータの活用に挑戦していきたいと思います。

AWS Summit 2025には初参加でしたが、セッションはもちろん、いろいろな企業の方ともお話しすることで、貴重な学びとなり開発意欲がとても刺激されました!

AWS Summitで学んだことを弊社に持ち帰り、「悩む人の明日を開く」ことを目指して、システム開発に引き続き邁進していきたいと思います。

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